データ×データの発見クイズ ~常盤勝美のお天気マーケティング【番外編】~ 第30問

こたえと解説

こたえ ・・・ みりん

独立行政法人酒類総合研究所のホームページによると、みりん(本みりん)は『米・米こうじにしょうちゅう又はアルコール等の原料を加えてこしたもの』と定義され、アルコール度数13.5~14.5%のお酒です。そのため「みりん」は当社の分類でもアルコール飲料に属します。アルコール飲料というと、食事の際に飲用するものをまずは思い浮かべてしまうのが落とし穴です。今回は少し変化球のクイズでした!

12月はおせち料理や、親戚一同などが集まる場で食卓に出される煮物料理などに多用されるため、売上が突出するものと考えられます。12月以外の時期も、煮物料理は陽気が暑い時期よりは寒い時期の方が好まれる傾向にあるため、散布図で見られるようなプロットの傾きになります。1月と2月の売上水準がそれほど高くないのは、理由が判然としませんが、ひょっとしたら12月に買ったみりんがまだ残っている時期なのかもしれませんね。

蛇足ですが、2023年10月の酒税法改正に際し、みりんの税率は据え置きだったため、その前後の駆け込み需要や反動などは見られていません。

なお、ご愛読いただきました“データ×データの発見クイズ”ですが、今回第30回をもって最終回とさせていただきます。図表からデータを読み取る力を高め、気象と商品の売上の関係性に関する見識を深める部分で、少しでも皆様のお役に立てたならこの上なく幸いです。ありがとうございました!

※抽出データ                                  株式会社True Data「ドルフィンアイ」に搭載されている、「みりん」カテゴリ(業態:スーパーマーケット、期間:2022年1月17日~2024年1月14日、データ抽出日2024年1月25日)の週次の買物指数(買物指数は来店者100万人における購入金額)。

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株式会社True Data 流通気象コンサルタント 常盤 勝美
〈プロフィール〉
大学で地球科学を学び、民間の気象会社で約20年にわたりウェザーマーチャンダイジング関連サービスに従事。2018年6月、True Dataへ入社し、気象データマーケティングを推進。著書に『だからアイスは25℃を超えるとよく売れる』(商業界)など。気象予報士、健康気象アドバイザー。