地方創生☆政策アイデアコンテスト2023“決勝戦”を内閣府で開催

 毎年12月、「地方創生☆政策アイデアコンテスト」の最終審査会・表彰式が行われます。内閣府が主催するこのコンテストは「データを使うこと」が必須条件。データ活用で地域の活性化をめざす当社はこのコンテストの理念に賛同し、2015年から協賛しています。本年は12月9日(土)に霞が関の内閣府講堂で開催されました。

 昨年に続いて、当社社長で一般社団法人ビッグデータマーケティング教育推進協会の専務理事を務める米倉裕之が審査員を務めました。今回のブログでは本年の最終審査会でTrue Data賞を受賞したチームの政策アイデアを中心に、最終審査会・表彰式の様子をお届けします。

地方創生☆政策アイデアコンテストとは

政府がウェブ上で提供している「地域経済分析システムRESAS(リーサス)」や「V-RESAS」等のビッグデータを使って、地域の未来をより良くする政策アイデアを競います。中高生以下も大学生も、社会人でも応募可能!参加者は自分が関心を持つ地域の現状をデータで把握し、どんな未来を作りたいかを考えて発表します。
本年は過去最多となる1,510件もの応募があり、
激戦を勝ち抜いた18チームが最終審査会に進みました。

 最終審査会は、ニコニコ生放送とYouTube Liveで生配信されました。大きなムービーカメラを何台も向けられ、緊張で少し声を震わせながらプレゼンを始めるファイナリストを見ていると、こちらも心臓がバクバクしてくるのを感じます。発表のなかには、AIを用いて開発商品のイメージ写真を作成したり、レンタサイクルのGPSデータを活用したりと、様々なテクノロジーを駆使したチームがあったことも印象に残りました。

 どのチームも地域愛と情熱をこめた素晴らしいプレゼンテーションでしたので、ぜひ動画やサイトでご覧ください。(https://contest.resas-portal.go.jp/2023/prize.html

 当社が協賛企業としてTrue Data賞を授賞したチームの政策アイデアをご紹介します。

高校生・中学生以下の部

▼中部ブロック
住みやすい町大台町を空き家で人口増加プロジェクト
所属・チーム名:三重県立昴学園高等学校 山中 百合花さん

 「地域活性化について学びたい」と、自宅のある東京から三重県へ1年間の国内留学をしている山中百合花さん。様々な地域のイベントにも参加し、充実した日々を過ごしているそうです。この素敵な町を多くの人に知ってもらいたい、多くの人に自分と同じような経験をしてもらいたい、とこの提案を考えました。人口が減り続ける大台町の課題解決のために着目したのは増え続ける空き家の活用。人口などのデータ分析に加えて、地域の方へインタビューを行い、定性、定量データの両方を駆使して、リモートワークが可能なお試し移住のプランを提案しました。

 素晴らしいプレゼンテーションをされた山中さんは、高校生・中学生以下の部の地方創生大臣賞を受賞!おめでとうございます!

▼四国ブロック
スポ活しよう! ~スポーツで地域活性化~
所属・チーム名:愛媛県立新居浜商業高等学校 チームNC

 昨年に続いて2年連続True Data賞を受賞した愛媛県立新居浜商業高等学校。新居浜市の子供たちの運動能力が県内で下位にあることなどから、地域の健康問題を課題として取り上げました。新居浜市のスポーツ環境をSWOT分析で把握し、地域の特徴であるサイクリングなどを活かしてスポーツで地域を元気にする政策アイデアを提案しました。

 愛媛県立新居浜商業高等学校 チームNCは、高校生・中学生以下の部の優秀賞を受賞されました。おめでとうございます!

大学生以上一般の部

▼北海道ブロック
若手農家が本気で考えた政策提言 Shiriuchi Unity Agri Project ~地域一体型農業で豊かな町に~
所属・チーム名:JA新函館知内地区青年部

 若手農家21人による大所帯のチームが、特産品であるニラ「北の華」に着目した政策アイデアを提案しました。ブランド野菜である「北の華」は北海道内のニラの生産量第一位を誇りますが、農業経営者の高齢化と廃業が増え、新たな担い手の確保が急務でした。特に、ニラの外葉を取り除く「そぐり」という作業には多大な時間と労力がかかっていることから、ニラの出荷調整のマッチングシステムにより地域全体がそぐり作業に参加できる体制を作り上げるアイデアなどをプレゼンテーションしました。

 お揃いの黄色いハッピとネクタイや、のぼり、ニラの箱などで視覚的に演出し、会場でもひときわ目を引くチームでした!

▼九州ブロック
地域の特徴を活かして広域防災の拠点へ すごいぞ南関町!
所属・チーム名:日本で一番南関町を考える関西人 宇都宮 由亮さん

 京都で働く宇都宮 由亮さんは、奥様のご出身地である熊本の政策アイデアを考えました。地震・水害ともに、災害リスクが高い地域に近く、かつ災害リスクの低い南関町に、防災拠点を設置し、地域の特産品である「南関米」「南関そうめん」「南関あげ」を使った美味しい非常食を開発する提案です。広域連合により各自治体の備蓄における無駄を減らし、フードロス削減にもつなげていきたいと語ります。

宇都宮さんは大学生以上一般の部の優秀賞を受賞しました。おめでとうございます!

 審査員を務めた社長の米倉は、今年のコンテストについて次のように語りました。
「今年のコンテストでは3つの新しい兆しを感じました。1つ目は今の課題だけではなく将来の課題を予測して先手を打つ提案があったこと、2つ目はこれまでよりも一歩実現性に踏み込んだ提案があったこと、3つ目は企業、地域、学生の連携事例が増えたことです。コネクトすることで新しい価値が生まれるのがDX時代です。ぜひ政策アイデア実現にむけて頑張ってください。」

 最終審査会に参加した18チームの皆さん、そしてコンテスト運営事務局の皆さま、本当にありがとうございました。皆さんの政策アイデアが花開くことを心よりお祈りしています。

※株式会社True Dataは政府が公開する地域経済分析システム「RESAS」の消費マップに統計化した購買データを提供しています。
https://resas.go.jp/

地方創生☆政策アイデアコンテスト 2023 最終審査会・表彰式 ©内閣府地方創生推進室
https://contest.resas-portal.go.jp/2023/

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