4社合同記者懇親会で購買データから見えてきた「令和のシニア」について講演

11月25日(月)、デジタルハリウッドSTUDIO渋谷にて、当社を含む4社合同主催で、「女性視点で令和元年を振り返る!〜働き方、消費、ライフスタイルの傾向とは?〜」をテーマに記者懇親会を行いました。今回はスクール事業のデジタルハリウッド株式会社、女性のキャリア支援の株式会社ビースタイル、Soup Stock Tokyoを展開する株式会社スープストックトーキョーの計4社が、女性の視点で令和元年を振り返りました。当社から登壇したデーターマーケターの船越万史は、購買データから見えてきた「令和のシニア」について次のように語りました。

食活・美活・筋活の3つの視点から見るシニアの消費。

■食活
スーパーマーケットに来店した人のなかで、精肉を購入した人の割合(購入率)は20代から80代のどの世代でも大きな違いはありませんが、国産牛を購入した人の割合(購入率)は70代が最も高くなっています。シニアはお肉よりもお魚を食べているイメージを持たれている方には、少し意外なデータではないでしょうか。

続いてお菓子のチョコレートバー「スニッカーズ」を購入した人の割合(購入率)とリピーターの多さ(リピート率)をみていきます。世代別で見ると購入率は10代が最も高く、繰り返し購入するリピーターの割合も高くなっています。一方、70代、80代のリピート率は10代と同じくらい高く、繰り返し購入する人の多さを表しています。

続いて、化粧品のデータから美活をみていきます。
■美活
ドラッグストアでネイルカラーを買っている人(購入率)を10年前のデータと比較すると、20代女性の購入率は下がっているのですが、70代女性の購入率は上がっていることがわかります。

まぶたを二重にする化粧品の購入率も10年前と比べて60代以上で上がっています。

爪を美しく彩るマニュキュアや、目力をアップさせる二重まぶた化粧品を購入するなど、シニア女性は積極的にオシャレを楽しんでいるようです。最後に体づくり=筋活を見ていきましょう。

■筋活
ジムに行くと、体を鍛えているシニア世代を見かける方も多いのではないでしょうか。
筋トレをする人が積極的に摂るといわれている食品のプロテインのデータを見てみると、70代以上のプロテイン購入金額は2016年から3年で約1.5倍に増えました。

筋肉を作るためや、維持するのに必要なたんぱく質を多く含むチーズやヨーグルト、かにかまを購入するシニアの割合も増えています。10年前と比べ、シニアはたんぱく質を多く含む食品を意識的に購入しているようです。

食活、美活、筋活のデータを見ていくと、積極的に「今」を楽しんでいるシニアの姿が浮かんできますね。
これらのデータから船越は、「令和のシニア向けマーケティングでは、思い込みをなくし、実際に商品を購入している年齢層をデータで見ていくことが大切である。すでに販売している商品のなかにもターゲットした年齢層だけではなく、実はシニアに売れる可能性を秘めた商品を発見できるのでは。」と、語りました。若者向けだと思っていた商品でも、パッケージの文字を大きく見やすくすることや、容量を少なくするなどの工夫をすることで、シニアが買いたくなる商品に変えることができるかもしれません。
容量を標準サイズの半分くらいにしたミニサイズを販売しているカップヌードルの購入者層を比較してみましょう。レギュラーサイズは40代、50代、ミニサイズは70代と、売れている層が異なることがわかります。

また、日中自由になる時間のあるシニアに向けて、参加型のイベントなどを開催し、実際に商品を手にとって試していただく機会を作り、商品の魅力を知ってもらうことも売上向上に効果があると考えられます。

True Dataはデータマーケティングでメーカー企業を支援し、シニア世代がより豊かに、イキイキと暮らせる社会づくりに貢献していきたいと考えています。