データ×データの発見クイズ ~常盤勝美のお天気マーケティング【番外編】~ 第3問

こたえと解説

こたえ ・・・ 鼻炎用薬

スギ・ヒノキの花粉症対策商品としての鼻炎用薬です。冬季の気候にもよりますが、例年2月中旬~3月中旬ごろにかけてスギの花粉が、3月上旬~4月末ごろにかけてヒノキの花粉が多く飛びます。2月~5月のスギ・ヒノキの花粉のシーズントータルの飛散量は、年によって異なります。

一般に、シーズン(2月~5月)トータルの花粉飛散量は直前の夏の天候との相関関係が知られています。天候によって、翌年のスギの花芽の量に影響してくるからです。夏の天候が高温少雨傾向の場合は翌春のスギ花粉の飛散量は多めに、低温多雨傾向の場合は少なめになりやすいと言われています。

鼻炎用薬の2月~4月頃の売上総額も、花粉飛散量に多い/少ないに影響を受けます。一般財団法人日本気象協会の調査によると、2021年シーズンの花粉飛散量は前年(2020年)と比較して多かったため、2021年の鼻炎用薬の売上総額も、前年より多くなっています。

出典:一般財団法人日本気象協会(https://tenki.jp/forecaster/t_yoshida/2021/04/20/12210.html

※抽出データ                                  株式会社True Data「ドルフィンアイ」に搭載されている、「鼻炎用薬」カテゴリ(業態:ドラッグストア、期間:2020年11月11日~2021年11月7日)の週次の買物指数(買物指数は来店者100万人における購入金額を示す独自の指標)。

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株式会社True Data 流通気象コンサルタント 常盤 勝美
〈プロフィール〉
大学で地球科学を学び、民間の気象会社で約20年にわたりウェザーマーチャンダイジング関連サービスに従事。2018年6月、True Dataへ入社し、気象データマーケティングを推進。著書に『だからアイスは25℃を超えるとよく売れる』(商業界)など。気象予報士、健康気象アドバイザー、地球温暖化防止コミュニケーター。